スープ料理である「ポトフ」と「コンソメスープ」。
どちらも野菜を煮込んで作るため、何が違うのか分からない方も多いかもしれません。
当記事では、「ポトフ」と「コンソメスープ」のそれぞれの特徴(材料、調理法など)と相違点を説明します。
目次
「ポトフ」の特徴
「ポトフ」は、フランス料理の一種で、特に農家で好まれていた料理です。
「ポトフ」の材料について
ポトフの主な材料は、牛肉または豚肉、そして様々な野菜(キャベツ、人参、ジャガイモ、ねぎなど)です。
肉と野菜は一緒に煮込まれることが多く、香り付けにブーケガルニが使われることもあります。
「ポトフ」の調理法について
肉と野菜を大きめの鍋に入れ、水を加えてゆっくりと長時間煮込むのが基本です。
肉から出るダシと野菜のエキスが出会って、深い味わいのスープが作られます。
煮込む時間は、だいたい数時間を要します。
「コンソメスープ」の特徴
「コンソメスープ」は、19世紀のフランスで洗練された技法を使った料理で、澄んだスープであることが特徴です。
「コンソメスープ」の材料について
主に牛肉や鶏肉のだしを使い、香味野菜(玉ねぎ、セロリ、人参など)や香辛料、時にはトマトを加えて作られます。
コンソメの特徴はその透明感で、濁りを取り除くためにクリアリング(澄ませる工程)が必須です。
「コンソメスープ」の調理法について
コンソメスープは、まず出汁を作り、それをさらに澄ませる工程があります。
出汁を作る際には長時間ゆっくりと煮出し、その後、卵白を使って不純物を取り除きながら再加熱し、上澄みだけを慎重に取り出します。
この工程によって、非常にクリアで風味豊かなスープが完成します。
「ポトフ」と「コンソメスープ」の相違点
「ポトフ」と「コンソメスープ」の違いを簡単にまとめると、次の通りです。
項目 | ポトフ | コンソメスープ |
---|---|---|
起源 | フランスの家庭料理 | フランスの洗練された料理 |
材料 | 肉、多様な野菜 | 牛肉または鶏肉のダシ、香味野菜 |
調理法 | 素材を全部一緒に煮込む | 肉や野菜でダシを取り、卵白でスープをきれいに澄ませる |
つまり、決定的に違うのは調理法で、
「ポトフ」
- 肉・野菜を一緒に煮込んで作る
「コンソメスープ」
- 出汁をベースに肉・野菜を加えて煮込む
- 卵白を使用してスープを済ませる
という違いがあります。