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「延長」と「延伸」は何が違う?それぞれの意味と正しい使い方を解説

延長と延伸の違いについて 意味が似ている言葉
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「延長」と「延伸」という二つの言葉。

どちらも「伸ばす」、「長くする」という意味を持つ言葉のため、使い分けで悩む方も多いかもしれません。

そこで当記事では、「延長」と「延伸」の意味や使い分けの例文、言葉の違いについて解説します。

「延長」の意味と例文

「延長」という言葉の意味

「延長」とは、時間や距離などを既存の範囲からさらに長くすることを指します。

もともと存在するものを、時間的または空間的に「長くする」ことに重点を置いています。

「延長」を使った例文

  • 例文1:大雨の影響でサッカーの試合が延長された。
  • 例文2:会社の方針で、営業時間を1時間延長することになった。
  • 例文3:新幹線の路線がさらに50km延長される計画がある。

「延伸」の意味と例文

「延伸」という言葉の意味

「延伸」とは、物理的な長さを引き伸ばすことを指します。

特に、道路や鉄道などの構造物を「新たに作ることで長くする」ことを表す際に使われます。

「プラスチックの延伸」といったように技術用語として使われるが多いです。

「延伸」を使った例文

  • 例文1:地下鉄の新しい駅を追加し、路線を5km延伸する計画がある。
  • 例文2:新幹線の延伸工事が始まり、次の都市までつながる予定だ。
  • 例文3:この金属は高温にするとよく延伸する。

「延長」と「延伸」の相違点

「延長」と「延伸」の違いをまとめると、次の通りです。

項目延長延伸
意味既存のものを長くする新しく付け加えて長くする
対象時間・距離・範囲物理的な長さ・構造物
使用例試合の延長、契約の延長、道路の延長地下鉄の延伸、高速道路の延伸、金属の延伸
ニュアンスすでにあるものをそのまま長くする物理的に引き伸ばす、新たに追加して長くする
比喩的な用法あり(影響の延長など)ほぼなし(物理的な意味が強い)

「延長」と「延伸」で間違えやすいケース

「延長」と「延伸」は似た意味を持つため、特に以下のようなケースで間違えやすくなります。

間違いやすい具体例と、それぞれの正しい使い方を解説します。

① 鉄道や道路に関する場合

■既存の鉄道の距離を長くする場合 →「延長」

例:「新幹線の総延長距離は500kmを超える見込みだ。」(→すでにある鉄道の距離の話)

■新しい区間を追加する場合 →「延伸」

例:「新幹線の路線が隣の県まで延伸されることが決まった。」(→新しく追加される)

間違えやすいポイント
  • 鉄道や道路に関する表現では、「延長」も「延伸」も使われるため混同しやすい。
  • 既存の長さを伸ばすなら「延長」、新しい区間を足すなら「延伸」。

② 影響範囲やサービスの拡大に関する場合

■影響範囲が広がる場合 →「延伸」

例:「政府の補助金制度の影響が地方都市まで延伸した。」(→新しく広がる)

■影響が持続する場合 →「延長」

例:「緊急事態宣言の影響が長期にわたって延長される見通しだ。」(→影響の持続)

間違えやすいポイント

「延長」は期間の話、「延伸」は範囲の話という違いを理解することが大事。

③ 技術的な加工に関する場合

■金属を物理的に引き伸ばす場合 →「延伸」

例:「この金属は加熱すると容易に延伸する。」(→物理的に伸ばす)

■金属の長さを追加する場合 →「延長」(通常は使わない)

例:「パイプの長さを延長する。」(→追加して長くする)

間違えやすいポイント
  • 物理的に引き伸ばすなら「延伸」、単に長さを追加するなら「延長」。
  • 工業分野では「延伸」がよく使われます。

まとめ

今回は、「延長」と「延伸」の意味や使い分けの例文、言葉の違いについてご紹介しました。

どちらも似た意味に聞こえますが、

  • 「延長」→ 時間・距離・範囲を長くする
  • 「延伸」→ 物理的に新しく伸ばす・追加して広げる

という違いがありますので、場面によって使い分けてみてください。