共通して「しぼる」と発音される「絞る」と「搾る」という言葉。
両方とも同じ発音をするため、どのように使い分ければいいか悩む方がいるかもしれません。
そこで当記事では、「絞る」と「搾る」の意味や使い分けの例文、言葉の違いについて解説します。
目次
「絞る」の意味と使い分け
「絞る」という言葉の意味
「絞る」は、布や袋に入ったものを強く圧迫して、中の液体や空気を外に出す行為を指します。
この動詞は、タオルや衣服から水分を取り出す際に使われることが多いです。
また、比喩的にも使用され、力を最大限に使う様子などを感じさせる状況を表現するのにも用いられます。
「絞る」の使い分けの例文
- 例1：彼はタオルを強く絞って、水滴を全て落とした。
- 例2：彼女は感情を絞り出すような演技をして、観客を感動させた。
- 例3：プロジェクトのアイデアを絞り込むために、何度もミーティングを重ねた。
「搾る」の意味と使い分け
「搾る」という言葉の意味
「搾る」は、果物や種子から油やジュースなどを抽出する行為を指し、通常は機械的な力や専門的な道具を用いることが多いです。
この言葉は、食品や原料を加工する際に使われることが一般的です。
また、牛乳を牛から搾るといったように、生き物から直接液体を取り出す場合にも使用されます。
「搾る」の使い分けの例文
- 例1：新鮮なオレンジを搾って、朝食にジュースを作った。
- 例2：農家は牛から直接ミルクを搾った。
- 例3：できるだけ多くの利益を搾り取ろうとした。
「絞る」と「搾る」の相違点
両方の用語とも同じ発音ですが、使われる文脈や意味に違いがあります。
2つの言葉の違いをまとめると、下記の通りです。
「絞る」
- 手作業や身体的な努力を伴う場合が多い
- 比較的小規模、または個人的な作業に関連している
- 比喩的な使い方もある
「搾る」
- 大量の液体を抽出する場合に使われる専門的な道具や機械を使用することが一般的
- 主に、食品加工や工業用途に関連する用語
ちなみに、「搾る」でも比喩的な意味で使われることがあり、
- 利益を搾り取る
- 労働力を搾り取る
といった使い方をすることもあります。
ただし、「搾る」の場合、比喩的な言葉を使うのは、比較的限定的です。
したがって、比喩的な用途としては、「絞る」の方が幅広く使われる傾向にあるかもしれません。