「先刻」と「先程」という二つの言葉。
どちらも時間の経過を指す表現のため、使い分けで悩む方も多いかもしれません。
そこで当記事では、「先刻」と「先程」の意味や使い分けの例文、言葉の違いについて解説します。
「先刻」の意味
「先刻」は、特に書き言葉や公式な文脈で使われることが多い言葉です。
具体的な時間を指すこともあれば、あいまいな時間を指す場合もありますが、通常はかなり短い時間を示します。
たとえば、
「先刻の発言に戻りますが…」
と会議で言った場合は、その会議の中での直近の発言を指すことが多いです。
また、「先刻述べた通り」という使い方もされますが、これは少し前に述べた内容を再び指し示す際に用いられます。
「先程」の意味
「先程」は、会話でよく使用される表現です。
これも「少し前」を意味しますが、「先刻」よりも少し広い時間範囲を指すことがあります。
たとえば、友人との会話で、
「先程の話だけど」
と言うときは、その日のうちに起きた出来事を指すことが多いです。
「先刻」と「先程」の相違点
「先刻」と「先程」の違いをまとめると、次の通りです。
「先刻」
- 公式な文脈や書き言葉に適した言葉
- 短い時間を指す傾向がある
「先程」
- 日常会話に適した言葉
- 少し広い時間を指す
どちらも「少し前」という意味で使われますが、「使う場面」や「時間の範囲」が違います。